ロンドンの骨董屋にて
君がこの橇を買うのか?
持って帰れるのか?
そうだよ。
これに乗って日本に帰るんだ。
結局、背負ってきた65リッター容量のバックパックに
無理やり収めて帰ってきたのだったかな。
隙間にほかの荷物を敷き詰めて。
もう15年くらい前のこと。
いい思い出だ。
今でもお気に入りの橇である。
そうそう、
橇といえば確かその時、
テートモダン美術館では
ヨゼフ・ボイスの回顧展をやっていたっけ。
橇を使った作品(The Pack)を観れたのは思いがけない幸運だった。
たまには雪山で橇で思いっきり遊びたいものだ。
スキーやスノーボードなど、
自分で制動しなけりゃならないものは怖くて苦手。
でも橇みたいに勢いと流れに身を任せるものだと
急に怖いもの知らずの豪胆に変わるから不思議なものである。
ではカフェをやるうえで重要なのは豪胆さ?
華麗な制動テクニック?
それとも橇のような勢い任せ?
僕にはよく分からない。
けれどもウィンタースポーツなのは確かなようだ。
経営難を冬に例えることもある…
つまりそういうことである。
陽気な春はいつになったら財布に来るのか。
この冬もラッセル&ビバーク気分で忍ぶことになりそうだ。
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