湿った別れは好きじゃない。
どうせオサラバするなら笑えるくらい愉快で滑稽なほうがいい。
泣いて別れを惜しむより、笑ってアバヨと逃げ去りたい。
Don’t Think Twice
直訳すると“2度考えるな”だが、慣用的には“クヨクヨするな”という意味合いになるそうだ。
『Don’t Think Twice.It’s Alright 』は別れを歌ったボブ・ディランの曲である。
“クヨクヨするな。これでいいんだよ”
一説によるとこの曲は恋人との別れに見立てながら本当はそれまでの自分との決別を歌ったものだともいう。
僕も常に自分を刷新したいせいだろうか、この曲を聴くとグッと感極まって泣きそうになるのだが、この歌のメッセージは“Don’t Think Twice”、“クヨクヨするな”だ。
やはりハチャメチャなくらい陽気で明るい方がいい。
そのせいか僕はボブ・ドローによるカヴァー曲の方がさらに好きである。
サヨナラに際して男の繊細さや未練が透けて見えるディランの歌に対してドローの歌う『Don’t Think Twice』は“この人ふざけてるのかな?”というくらい陽気で軽快なのだが、そこがなんとも言えず粋でチャーミングなのだ。
(クラリスの心を盗んで逃げていくルパン三世のよう…と言えば分かりやすいだろうか?)
別れにメソメソしたくない。笑って“アバヨ!”とお道化たい。
これから先、自分を棄てねばならないことや辛い別れなどもあるだろうが、そんな時にはドローの歌を頼りに僕は“オサラバ”洒落込もうと思うのであった。
これから先、自分を棄てねばならないことや辛い別れなどもあるだろうが、そんな時にはドローの歌を頼りに僕は“オサラバ”洒落込もうと思うのであった。
ボブ・ドローが昨年死去したことをただ今知った。
享年94歳。
『Don’t think twice』を個人的な葬送曲として手向けよう。
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