くつくつくつ、鍋の中では陶器が揺らいでいる。 |
した方が良いという。
いやいや、
カビや匂いの原因になる、
しないが良いとの意見もある。
果たして本当の正解は分からぬものの
何はともあれ、手に入れた器はまず最初に目止めを施す。
米の研ぎ汁でゆっくりと
弱火で炊いてあげるのだ。
陶器を頑丈にし、
汚れにくくするのが狙いであるが、
それだけではない。
これはまた
新しい器を迎える際の
歓迎のセレモニーであり、
大切に使うぞという、
宣誓の儀式であったりもするのだ。
“用いるにつれて器の美は日増しに育ってくる。”
− 柳宗悦
− 柳宗悦
培われていくその美を景色を貫入を
楽しみながら愛でていきたい。
お客様にも、お、この器もだいぶ育ってきたなぁ…
なんて思っていただけたら、いいなぁ。
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