2017年10月21日土曜日

高田と高田



失恋をして気落ちしている僕の元へTがやって来た。
本を2冊、差し入れに携えて。

ミュージシャン高田渡の『バーボン・ストリート・ブルース』と
高田純次『適当教典』。





ダブル高田だ。な、だから良いだろ?

何が良いのかは分からぬが真意は伝わる。
つまり、あまり思い詰めるな、だ。
気楽に行けよと、彼なりの励ましなのだ。

うつむき加減にこう返す。


バカヤロウ、延彦が足りないぞ。







プロレスラー高田延彦も加えてトリプルでいきたいところだが、
それは高望みというもの。素直に恩に着よう。

そうして僕らはぶらぶらと街へと繰り出した。
彼の好物、ホルモン焼きを食べたのを憶えている。

お、細野晴臣がドンキホーテに入っていくぞ!
細野さん見れたんだ、な、だから良いだろ?

だから何が良いのかは分からないけど、うん。良い。



もう随分と前の話である。

今の弱った胃腸では、ホルモン焼きは消化に困る。
やはり今よりはだいぶ若かったのだろう。


ぼんやり何か思い出すのも悪くない。
秋の長雨はいつ止むとも知れぬのだから。

『バーボン・ストリート・ブルース』は読了したが、
『適当教典』は結局パラパラめくっただけだったか。


それら2冊はまだ手元にある。
誰か落ち込んでいる人がいれば渡してやってもいい。

ダブル高田だ。
だから良いだろ?なんて言いながら。



会う頻度は減ったけど、
Tとは今でも親友だ。



今日のBGMは高田みどり
『THROUGH THE LOOKING GLASS (鏡の向こう側)』









4人目の高田の登場だ。
ベースで参加は細野さん。



雨の退屈も、悪くはない。





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