2017年2月9日木曜日

厨房のシャーマニズム




ローリエの葉は、
使う直前に少し
火で炙るといいと言われています。

焼きをいれることで薫りがよく出るからです。


ただ、煮物に使う際、
そのことによって、どれだけの違いが結果に出るか、
実は僕にはよく分かりません。
あまり変わらない気もするのです。

それでも必ず、
少し炙ってから使うことにしています。

セイジを焚いたような心地よい薫煙が立ちあがり、
どこか秘儀めいた気分になります。


料理人は神の遣わした預言者である。
とは、英国の作家ジェロームの言葉ですが、
さすがにそれは大袈裟かもしれません。

けれども、こうは言えるでしょう。
心こめて料理する時、人は誰でも魔術師なのだと。

そう、なぜならローリエに火を点すのも、
"おいしくなぁれ "の  おまじない  に他ならないのですから。




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