2018年1月26日金曜日

クッパと修験道



ひとり山歩きへ。

雪つもった冬の丹沢。
靴にアイゼンをかましてのハイキング。

寝坊や通行止めなど、
いくつかトラブルはあったものの、
どうにか登山道に取り付きまして、

雪を踏みしめ、
ときには雪に沈みつつ、
表尾根と呼ばれる稜線へ。



ときには膝まで埋まることも


そこから丹沢山地の主峰のひとつ、
塔ノ岳の方面へぶらぶらと向かいます。

塔ノ岳は別名で尊仏山と言うそうです。

かつての雨乞いの霊場であり、
修験道の聖地でもあるのだとか。

修験道とは、仏教に古来よりの山岳信仰や
神道などが相まった日本独自の宗教形態です。

尊仏山だけでなく、
菩提、行者ケ岳、天王寺峠など、
たしかに丹沢には信仰を思わせる地名がいろいろあります。

なんでも いま僕らの歩くこの山道も、
もとは山伏が通したものだそう。

修験者のまたの呼び名を山伏とも。

彼らは山での苦行を通じて霊力を得るらしく、
修験道の開祖役小角ともなると自由に空を飛び、
鬼をも使役してみせたと伝えられていますが、
僕の場合はもっと他愛ありません。

得るのは爽快さと、筋肉痛。
それと空腹くらいのものです。






丹沢の表尾根は標高にして
1200mから1600m

日帰りでも行ける、
神奈川県内の高峰です。




僕にとってのこの山域は
例えるなら、
たまの焼き肉屋みたいなものでしょうか。

デイリーではないけれど、
決して敷居が高すぎることもありません。

行こうと思えば行けるのですが、
よく行くものでもございません。
丹沢も焼肉も行くのは年に一度あるかといったところです。

とは言え
行けばそれなりに満足しますし、
妙に行きたくなることだって。

昔みたいに欲張れないところも
なんだかよく似ています。

雪の丹沢はさながら
特上肉と言ったところでしょうか。





修験の聖地。修行の場。

そういえば以前、
法螺貝を吹いている人がいましたっけ。

ムムミョー ヤクム ムミョージン

敬虔な気持ちで登れば神通力も得られましょうが、
焼き肉屋を引き合いに出すのはいまいちどうも低俗です。

そんなこと考えていたらお腹はもうペコペコ。
般若心経の代わりに食べたいものを唱えます。

ナムル、スンドゥブ、ユッケジャン

気分は韓国料理です。


大寒波の到来。
折しも平成で一番寒いと言われた日。

吹きさらしの稜線はかなりの寒さです。
身体もすっかり冷えてしまいました。

何か温まるものが食べたい。

・・・

今日はクッパでも食べて帰りましょう。










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